ブロッコリーが苦い・えぐみを感じる原因とは?対処法と食べ方

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ブロッコリーが苦い・えぐみを感じる原因とは?対処法と食べ方

ブロッコリーを食べる際に、独特の苦み・えぐみを感じてしまう場合があります。

苦いと食べづらいので何とかしたいところですが、苦みの原因もいろいろありますので、ある程度目星をつけたうえで対処していきたいところです。

苦味の原因となる要素と、その対処法について解説していきます。

ブロッコリーの苦味の原因

ブロッコリーを苦いと感じる場合は、まずはもっとも危険な腐敗を疑う必要があります。

もし腐っていないのであれば、それ以外の要素が原因なので、食べ方の工夫によって対処していきましょう。

腐っているかどうかの判断

ブロッコリーが腐っているかどうかについて、以下のポイントで判断していきましょう。

・茶色に変色する
・カビが生える
・酸っぱい臭いがする
・表面がぬるぬるしている

もしこれらの変化があった場合は、腐っている可能性があるので、食べるの早めておくのが無難です。

ただ、見た目や触感に変化がない場合でも、臭いに異変がある場合は腐敗が始まっている可能性があるので注意しましょう。

シュウ酸

ブロッコリーには「シュウ酸」と呼ばれる成分が含まれており、これは苦味の原因となる物質です。

シュウ酸は、料理にエグみや苦味を与える「アク(灰汁)」として知られています。

ほうれん草やたけのこに多く含まれており、いわゆる灰汁抜きが必要となる成分です。

イソチオシアネート

ブロッコリーの苦味は、イソチオシアネートという成分が主な原因です。

これはアブラナ科の野菜によく含まれる成分で、アクの元となるシュウ酸とともに存在します。

わさびやマスタードの辛味なども、このイソチオシアネートによるものです。

ミロシナーゼ

ブロッコリーの苦味を増幅させるのが、ミロシナーゼという酵素です。

この酵素は生のブロッコリーに含まれており、ブロッコリーに含まれるグルコシノレートという成分をイソチオシアネートに変えます。

ミロシナーゼは刻んだりすると増えますが、加熱すると壊れるため苦味も減少します。

収穫時期による苦味の差

実は、ブロッコリーの収穫時期も苦味に影響を及ぼします。

旬を過ぎたブロッコリーや鮮度が落ちたものは、苦くなりがちな傾向があります。

ブロッコリーの旬は11月から3月で、この時期のものは栄養価が高くどちらかというと甘めです。

その一方で、鮮度の落ちたものや輸入品などは苦味が強いことがあります。

ブロッコリーの苦み・えぐみの対処法

茹でて苦味をとばす

ブロッコリーの苦味成分であるイソチオシアネートやシュウ酸は水に溶けやすいため、茹でることでその苦味を和らげることができます。

また、カットすると酵素ミロシナーゼが活性化して苦味が強まるため、あらかじめ加熱してミロシナーゼを壊しておけば、この苦味の増幅効果が失われます。

ブロッコリー一房(約400g)に対し、水2L、塩大さじ1で2分間茹でます。

塩味をしっかりつけたい場合は、さらに塩を大さじ1強に増やすと良いでしょう。

塩茹でにすることでブロッコリーの甘みが引き立ち、緑色も鮮やかに保たれます。

蒸し茹でにする

フライパンに少量の水を沸かし、ブロッコリーを蒸し茹でにすることでも苦味を和らげることができます。

この方法では、カットしてから調理するのがおすすめです。

水の量が少なく済み、短時間で調理が完了します。

ただし、シュウ酸は熱に強いため、この方法では完全に取り除くのに不向きです。

調理法による対処法

カレーやシチューの具材として使う

そのまま食べて苦いものでも、カレーやシチューの具材として使えばかなり食べやすくなります。

濃い味付けによって苦味をカバーし、さらに肉と一緒に煮込むことで同時にアクも取り除くことができます。

スープやポタージュにする

ポタージュの具材として使うことでも、苦みを紛らわせることができます。

スープやポタージュの場合、牛乳や豆乳の効果で苦味やクセが和らぎます。

混ぜる際は、ミキサーで細かくしてから煮詰めて、コンソメで味付けをします。

刻むとイソチオシアネートが生成されやすいので、あらかじめアク抜きをしておくことをおすすめします。

サラダにして調味料をプラス

サラダに使う場合は、なるべく濃い味の調味料やドレッシングで味付けすると食べやすくなります。

特に、マヨネーズとオイスターソースを混ぜたタレがおすすめです。

ゆで卵を加えると、さらにマイルドな味わいになります。

まとめ

ブロッコリーが苦いと感じる場合は、腐っていないのであれば、ほとんどの場合は含まれている成分が原因となっています。

切ると苦味が増えるミロシナーゼなど、もともと苦味が増えやすい野菜ではあるので、ある程度は仕方のない部分ではあります。

ただ、対処法はそれほど難しくなく、基本的には茹でれば苦味はほぼなんとかなります。

苦いのが嫌だ、受け付けないという方は、きちんと茹でてから食べるように心がけましょう。